1973-08-29 第71回国会 衆議院 科学技術振興対策特別委員会 第25号
○安齋参考人 その前に、いまの問題ですけれども、原子力委員会が、公聴会の場で出された見解に対して、よほどきちっと具体的な対応策を責任をもって示す、そうして出てきた要望に対しては、きちっと答えるということが十分やられるのでないと、やはりこの公聴会を開いたことイコール住民の了解が得られたこととは決してならないということでありますので、この点はさらに御議論を別の機会にいただきたいと思います。 それから、
○安齋参考人 その前に、いまの問題ですけれども、原子力委員会が、公聴会の場で出された見解に対して、よほどきちっと具体的な対応策を責任をもって示す、そうして出てきた要望に対しては、きちっと答えるということが十分やられるのでないと、やはりこの公聴会を開いたことイコール住民の了解が得られたこととは決してならないということでありますので、この点はさらに御議論を別の機会にいただきたいと思います。 それから、
○安齋参考人 すでに五月二十二日に発表されている開催要領では、公聴会の場で一体どういうことが議論の対象になるのかということについて非常にばく然たる規定しかないわけです。それで、もしかすると狭い意味での原子炉の安全の問題に限局されるおそれがないではないということで、私たちは、原発問題というものは非常に総合的な本質を持った問題であるということに照らしてみると、もしそういうことであればきわめて不当であるということで
○安齋参考人 簡単にお答えしたいと思いますが、現在日本で進められている原発の設置計画は、技術的な段階としても実験的な段階であるというにとどまらずに、やはり行政上の諸制度等を含めても実験的な段階ではないかと私は思います。住民の安全というものを、日本の専門家の能力を結集して、どう科学的に保障していくかということについてもまだ実験的な段階ではないか。もしそういうことが確立しているのであれば、六〇年代の公害
○安齋参考人 いま御質問にありましたように、原子力発電の安全の問題というものは、ただ単に科学技術上の問題をめぐる議論だけではないと私は思います。そういう点で、安全に対する総合的な配慮がわが国において行なわれているとは私は思いませんが、私個人、日本科学者会議という自然科学者、社会科学者八千名の会員を擁する学界組織での原発問題研究委員会の仕事を担当しておりまして、その中で、社会科学的な側面からも、自然科学的
○安齋参考人 私もいまの中島氏の意見にそのまま賛成いたしますが、先ほど申しましたように、私もいろいろな問題が放置されたままで、このまま原子力発電開発が行なわれるならば、火力発電所との比較というような時点においても、決してどちらが安全だとか安全でないとかという議論にならないというふうに思います。しかも火力発電というもの自体が、硫黄酸化物等をたれ流した状態で操業されている、そういう危険なものと比較した形
○安齋参考人 私は原子力工学の出身でありますが、現在は医学部において放射線防護の研究・教育活動に従事しております。 放射線安全の問題を介しまして、わが国における原子力発電開発に重大な関心を寄せている一人の科学者として、きょうは主として二つの問題にしぼって意見を述べさせていただきます。 第一点は、再処理問題廃棄物処分問題を含めたわが国の原子力発電システム全体としての計画が、全く不明確であるという点